1: ジャン・ポール◆Vkp7zYl5.c 投稿日:2015/12/17(木)04:07:26
前略:南シナ海の人工島構築など、第一列島線突破から、第二列島線まで視野に入ってきている。このような状況下で沖縄では米軍基地反対に知事が先頭に立っている。米軍撤退で平穏が訪れると考えるのは、よほど世界情勢が見えていないか、中国を利する発想と言わなければならない。力の空白は別の力の拡大のための余地というのがリアリズムの発想だ。
9月に成立した安全保障関連法に対する、「戦争法」「徴兵制導入」といった反対主張も、中国の動きを意図的に隠したものと言わなければならない。アジアに対して消極的になりつつある米国の心を、いかにつなぎとめるか。そのための同盟強化の措置が、集団的自衛権の行使を一部可能にする安保関連法の1つの目的であるはずだ。このリアルな感覚を、国民の多くが今も持ち合わせないことを憂慮せざるを得ない。
中国は現在の軍事的台頭と相まって、日本に関する「歴史戦」を仕掛けている。ユネスコの世界記憶遺産に「南京大虐殺」文書を登録することに成功した。来年以降、韓国と連携して「従軍慰安婦」の登録をもくろんでいる。また、「南京大虐殺」の追悼記念式典も大々的に行い、国際社会にアピールしている。
中国が歴史問題にこだわるのはなぜか。
歴史問題は過去の問題ではない。現在の国際政治、安全保障の問題と捉えるべきだ。第2次世界大戦終了後につくられた国際秩序を「ポツダム体制」と呼ぶ。戦勝国である連合国によってつくられた
国際秩序だ。しかし、それは間もなく崩壊した。東西の冷戦によってだ。アジアでは朝鮮戦争がその象徴だ。
代わって米国を中心とした西側諸国がつくった国際秩序を「サンフランシスコ体制」と呼ぶ。日本はサンフランシスコ体制の一員として国際社会に復帰し、米国の同盟国にもなった。中国が仕掛けている歴史戦は、このことを前提としなければ理解できない。
日米は同盟関係だが、日本は過去に途轍(とてつ)もない暴虐なことをした「悪い国」であるにもかかわらず、反省しないどころか、正当化している。こう訴えて米世論を離反させ、日米同盟を解消させるためなのだ。
■八木秀次(やぎ・ひでつぐ) 1962年、広島県生まれ。早稲田大学法学部卒業、同大学院政
治学研究科博士課程中退。専攻は憲法学、思想史、国家論、人権論。第2回正論新風賞受賞。高崎経
済大学教授などを経て現在、麗澤大学教授。教育再生実行会議委員、法制審議会民法(相続関係)部
会委員、フジテレビジョン番組審議委員、日本教育再生機構理事長など。著書に『憲法改正がなぜ必
要か』(PHPパブリッシング)など多数。
省略部の詳細はソースで。
ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20151216/frn1512161550003-n1.htm
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